hayashi_77 のブログ

漁師の夫と猫たちと離島で暮らすITエンジニアが書いているブログです。

来年から出産育児休暇にはいります(島の妊娠・出産・子育て事情)

昨日は私の最終出勤日でした。

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諸事情により島から海上タクシーで出勤

会社の同僚のみなさま、昨日は暖かくお見送りいただいてありがとうございました。納会に持っていった舟盛りもきれいに食べていただけて、嬉しかったです。

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会社の納会の様子

 

出産育児休暇のおしらせ

おかげさまで現在妊娠9ヶ月になり、来年2月に出産予定です。そのため昨日を最終勤務日として、来年から約2年間の出産育児休暇をとらせていただくことになりました。

 これまでお仕事で関わらせていただいた方々、直接ご挨拶ができず申し訳ありません。2年後に復帰する予定ですので、その時はまたよろしくお願いいたします。

 

島の妊娠・出産・子育て事情

 妊娠したことを伝えると「島に産婦人科あるの?」「保育園あるの?」と、よく聞かれます。私も最初はまったくわからなかったのですが、島の奥さん達に聞きまくり、親切に教えていただきました。

 福岡市に住んでいた頃は、病院の情報などはネットで調べていました。ところがこういう人口が少ないところの情報はレアパターンのためネットに出ていません。結局、周りの人に直接聞くのが一番生きた情報でとても大事でした。

島に産婦人科はあるの?

 ありません。島には診療所が1つあり、ドクターが2年交代で赴任していますが、産科は対象外です。

 島の人は、妊娠したらフェリーで海を渡って九州本土の病院に通います。フェリーで25分、港から病院まで車で30分くらいなので、通院にかかる時間は大体片道1時間くらいです。産科が減ってきていると聞きますので、島に限らず田舎であればこれくらいの通院時間は普通なのかもしれません。

どこで出産するの?

 島だと、陣痛が始まった時にすぐ病院に行けないかもしれないというリスクがあります。フェリーは1日7往復で夜は動かないので時間が合わなかったり、海上タクシーを使うという手もありますが、最悪、天候が悪くて船が出せないなら島から出られず、自宅で出産ということになります。(切迫早産で命が危ないとかだとドクターヘリが来ることになります。)

 こういった状況もありますし、島の奥さん達は島外から嫁いできた人が多いということもあって、基本的に里帰り出産をします。

 もともと島出身の方など里帰り出産をしない場合は、出産予定日をあらかじめ決めて入院する計画分娩をしたりするようです。私は里帰りしないので、計画分娩を予定しています。 

島に保育園はあるの?

 あります。その名も「大島へき地保育所」です。

 最初に名前を聞いた時、なぜわざわざ「へき地」をつけたのか疑問でした。でもちゃんと意味がありました。「へき地保育所」は、認可保育所の設置が著しく困難な地域に設置される保育施設で、市町村長が指定の基準に適合するものと認めると支援金が交付されたりするようです。

 子供の数も先生の数も少ない中で運営できるのは「へき地保育所」に指定されているからなのでしょう。

 保育園がなかったら2年後に復帰は無理でしたので、本当に保育園があってよかったです。

育休期間の長さについて

 私は育休を最大の2年間とる予定なので長いと思われた方もいらっしゃるでしょう。普通、育休は1年間です。それ以降は保育園に入れないなどの理由がある場合のみ、育休を延長できます。

 島の場合、都会の保育園のように定員がいっぱいで入れない問題はないのですが、保育園の先生の人数の問題で、2才にならないと預かってもらえません。

 ここでちょっと困りました。

 2才まで預けられないなら育休を延長するしかないのですが、育休延長の申請をするためには、定員がいっぱいで入れなかったということを証明する「保育所入所不承諾通知書」を保育園から受け取る必要があります。そもそも入れる年齢じゃない場合、これがもらえないので、育休が延長できないかもしれないのです。

 そこで宗像市役所に相談したところ、「島には1つしか保育園がなく、その保育園には2才からしか入れないので育休延長は妥当である」という意見書を出していただけることになりました。宗像市グッジョブ!

 そういう訳で少し長い育休になりますが、2年間子育てに専念させていただきます。

同年(どうねん)

 島では同い年の人のことを「同年(どうねん)」と呼んで、大人になっても集まって飲み会をしたりします。同級生の数が少なく、保育園から中学校卒業までずっと一緒なので、特別な絆が生まれるんでしょうね。

 私の子供と同年になる子は4人で、もう生まれている子もこれから生まれる子もいます。

 島には高校がないので、中学卒業後は島を出る子もいます。高校に通うために寮に入ったり、親戚の家に下宿したり、一人暮らしをしたり、それぞれの道を歩むことになります。でもそれまでは一緒に育つことでしょう。

 この島で子供がどう育っていくのか、とても楽しみです。

 

最後に

 昨日、会社から帰る道は、無職になったような不安感がありました。でも一晩寝たらなくなりました。

 来年からは、まずはめちゃくちゃ痛いと噂の出産を無事終わらせ、子育てを新しい仕事と思って頑張ります。

 子供を通じて、今まで知らなかったことをたくさん知ることができるだろうと楽しみにしています。